2016.11.7 Mon.

なんとなく、ブレイクスルーがあった日だった。

さいきん、すっかり明るく過ごしている。少なくとも今日はそう感じている。たぶん、普通に暗い憂鬱な日もあるのだけれど、一日気分がいいと、自分はずーっと気分良くすごしているように思える。

隣の席のひとのことは苦手だ。仕事のやり方が全くもって合わない。だけれど、自分のことはそう悪くない奴だと思ってる。合わない先輩に合わせて、今日はさくさく動けたし、おべっかも上手になった。ここ最近、感情が戻ってきたせいで人間関係に軋轢を生じさせてしまっていた気がしたのだけれど、感情を持って愛想が発揮できた気がする。まあ、わけのわからない説明トークをきいている間、イライラした猫が尻尾をバタつかせるみたいに足をバタバタしてしまったけれど…。

あと、さいきん、自分のことを美しいと思えるし、どんなコンディションでもまあまあ美しくみえるようにできている。それが一番自分の精神衛生に良く作用している。

さいきん高円寺の古着屋で買いものしたらなかなか楽しくて、それがよく作用している気がする。自分は嫌になる程かっちりした服装が似合う。オフィスカジュアル的なものやスーツが異様なほど似合ってしまう。だけれど、そういう服にお金は出したくない。けど、着ていて気分は悪くない。古着屋で根気良く買い物すれば、1000円くらいで好きな雰囲気のスカート、ボトムスがみつかるし、280円でもスタイルよくみえるテキトーななんの個性もないセーターがみつかる。うれしい。それもこれも、精神が安定していて正しい判断ができるからいい買い物ができる。気持ちが安定しているのは本当にうれしい。

20代後半の自分のスタイルが確立されてきた感じだ。

昨日友人と風呂にはいって、じぶんの緩んでやわらかい身体が気になった。幸福な時、わたしはわりとこういう太り方をする。体重をはかったら55キロあった。幸せだ。気持ちが安定してきた。ごはんもおいしい。自炊もよくしている。つまり洗い物も、まあまあできている。

すこしずつ好転している。そういうことを信じられる感じがした1日だった。

2016.11.6 Sun.

頭がすっきりした日だった。

冬のMacBookAirは冷たい。それでさいきんはあまり触らなくなって、日記を書いていない。WinのノートPCはこんな風に冷たくないのに…。毛糸のセーターを着せてやりたい。とはいえ、紙の日記もあまり書いていない。辛い気持ちが、言葉にして吐き出さなければならないほどではなくなったのだと思う。だけれど、慣れただけで辛くなくなったというわけではない。

友人と岩盤浴のあと、露天風呂に浸かりながらそういう話をした。Yも、新卒で姫路に飛ばされ完全に参りきっていたのが、東京本社に戻されてまたここでも完全に参ってしまい、その頃は肌荒れもひどく、カウンセラーの世話になってると言っていた。さいきんはどう?いまは辛くない。でも、辛くないからといって、イヤじゃないわけじゃないよね。と、二人で頷き合った。

転職しようと思うんだけどどうしたらいいと思う?就活とかのときもよくわからなかったんだけど、どうやって仕事を選べばいいと思う?とYに訊くと、譲れない条件を出して、それを守れるところを選べばいいんじゃないかな。と言われた。

自分にとって譲れない条件は、東京の音楽に関わり続けられることだろう。土日が休みで、毎週末1万くらい使っても生活が成り立ってすこし貯金ができる仕事。まあ、東京じゃなくてもいい。だけれど週末が休みでないことだけは絶対に耐えられない。音楽とお酒にお金を使えて、あとすこし洋服が買えると尚いい。それから、いろいろな価値観が新しいというか、多様性に理解のある会社がいい。となると、企業の平均年齢は若い方がいいだろう。女性率は絶対にどう考えても低い方がいい。大きな会社か、外回りのある仕事がいい。大きい、新しい会社の営業がいい。都心だと尚いい。メディアや文化に関わる仕事がいい。

で、そういう企業がある業界ってどういうところなんだろう?

そこのところがわからない。どうやって勉強したらいいかもわからない。自分のスキルで間に合うのかも。

自分の人生についてこんなに考えているのは初めてだ。

13才くらいのころからずっと大人になってしまうことを恐れて、未来が怖くて、死んでしまうことばかりを考えていた。だから、どんな大人になるか、なんて、本当にここまで考えてくることができなかったし、自分の人生を選ぶことをしてこなかった。

死んでしまおうと考えている人間が、自分が将来どうなりたいか考えられないのは筋が通っている。だからこそ、無駄にしてしまった自分の人生が悲しくなるけれど、悔しく悲しくばかりなっていても仕方がない。

2014年に病気が軽減して、あのときはとてもうれしいことばかりだった。きちんと靴紐が結べることがうれしい。人の目を見て話すことができる自分がうれしい。ちゃんとみえる化粧ができるようになって、毎日お風呂に入れるようになって、髪の毛を洗えるようになって、明日が恐ろしくて眠れなくなることもなくぐっすり眠って美味しくごはんを食べて、家事も少し覚えた。布がきれいにたためるようになった。本当に本当に、ずっと、長い間わたしは、そんなこともできなかった。よく頑張ったと思う、だけど、みんなそんなことは小学生の間にできるようになっていて、自分はスタートラインのその手前まで、いまどうにかやってきたんだと思う。

這いずりながら、ストレスで歯が割れたり、動悸で起き上がれなくなったりしながら、それでも昔のようには死にたいとは思わない。死にたいとは思うけれど、昔のようではない。もう、言うことなすことすべて否定してくる親はわたしの側にいない。

わたしはなんでも自分で選んでいいんだ、と、思うと、とてもうれしい。とてもうれしいし、とても怖い。自分のこころに住み着いた両親が責め立ててくる。今日の夕飯でも、明日のコーディネートでも、仕事でも、友達でも。自分が正しいものを選べるのか?選べたのか?いつも不安になる。

交際相手だけは正しい相手を選んだと自信を持って言える。ひとつの成功体験が自分を後押しする。

もう寝てしまおうか、転職の本を買いに行くか悩む。時間はあまりない。頑張らなければならない。

2016.10.26 Wed.

今日は心療内科の二度目の受診があった。朝、さっそく寝坊した。目が覚めたら、乗るべき電車が出る時間で、ひとまず電話して診察の予約時間を遅らせてもらった。昨日、一昨日とどうも起きられない。暖房をつけて眠ると、無意識に目覚ましを止めて寝てしまうみたいだ。

動悸はよくなっている、ただ余裕が出て調子がよくなってきた分、仕事にますます嫌気がさすし転職したい、という話をしたら、安定しているんだから、嫌だから辞めるというのじゃあれなんで、行きたいところがあればの方がいいですね、と言われて、言葉に詰まってしまった。別に安定はしていない。嘱託職員だから、形式上は1年ごとの雇用だし、5年目の再試験に受からなければ仕事がなくなってしまう。給料は変わらず、ボーナスもなく、居れば居るほど仕事は増えて、隣の人生終わってるおばさんの生理不順からくる苛立ちに怯えつつ、ああなってしまうんだろうか、嫌だ、と思いつづけ、異動もなく、このまま、人生ずっとこのままなのだろうかと身動きがとれなくなってしまうのに。利用者からは公務員だと勘違いされているのに待遇は雲泥の差で、周囲にはラクなんでしょと思われている。だけれど辛くて辛くて仕方が無い。そのことが上手く言えなくて、イライラしながら帰った。

自分はとっさに言葉が出てこないことが多い。自分が意見しても何も変わらない、私がなにを言ってもなにも変わらない。そう思っている節がある。次からは文章を用意して受診して、そのことを話してみようと思う。

自分が嫌だと思っていることを裏返してみると、行きたい会社が少し絞り込めるかもしれない。

土日休み、協調性を強要されない、女性率が低い、できるだけ規模が大きい、変な制服のない、外に出ることの多い仕事。

そういう条件から、職種、業種を絞り込んで働けるといちばんいいんだけど…。

昨日も今日もすごく、異常なほどイライラして、こう、看板のような薄い鉄板をボコボコにしたいような気持ちだった。どうしたんだろう。

2016.10.24 Mon. ババアが無理、酒が飲みたい

またひとつ前に進んだ気のする日だった。

昨日の夜、机の向きを変えた。たったそれだけのことだけれど、考え事がしやすくなった。テレビがついている状態で考え事するのは落ち着く。頭がごちゃごちゃしそうになると、テレビの方に意識をやればいい。なので、テレビを見ながら作業できる向きに机の向きを変えた。それだけでなんとなく集中できるようになって、予定の整理ができた。

それで色々と今後の予定を立てることができたので、前々から気になっていた、東京都が設置している就職支援施設のようなところへ行った。平日は20時まで受付しているし、飯田橋という立地も仕事帰りに通いやすくていい。

受付して、住所と名前を登録すると、年齢によって振り分けられたコーナーに案内される。住所と名前の登録後は各コーナーで1時間ほどの面談を受けて登録終了となるらしい。自分は、おおよそ34歳までを対象とする「ヤング」のコーナー。

コーナーは、「ヤング」「ミドル」「シニア」に分けられていて、実は「ミドル」は30歳〜と年齢層が被っているのだけれど、要は「ヤング」というのは、既卒フリーター、ニート、ひきこもり、第二新卒などの社会人経験が浅い、もっと言えば外に出るところから支援が必要なひとたちも含めて対象にしているみたいだった。

3階のヤングのコーナーは、明るい雰囲気で、まあ行政が考えました、という感じではあるのだけれど、妙なキャラクターなどもなくてホッとした。BGMはボサノヴァギターみたいなインストが流れていて心療内科のロビーっぽかった。受付の女性たちは鉄面皮みたいな顔をしていて、たぶん自分と同じような業種・職種なのだけれど、自分もああいう無の顔で仕事しているのだろうと思った。だけど、二人ともわたしよりも若そうな服装に若そうな化粧、爪をしていて、ちゃんと口紅もして髪もツヤツヤで服も普通のオフィスカジュアルで変な制服もきていなくて、うらやましくて悔しかった。

就職活動に対してどのように思っていますか?(どのような点に不安があるか?)就職において優先する条件はなんですか?などの就職活動についての希望などを書くアンケートと、職歴を記入する紙の2種類を記入して、提出し、しばらく待つ。面談は時間区切りなので、6時45分くらいに3階について、書類を提出したあとは掲示してある求人を眺めたりしてしばらく待った。ゴンドラの窓清掃の正社員求人が一番興味深かった。人生にはスリルとサスペンスが必要だし…。でも給与は安かった。

やさしそうな腕の短いおじさんに呼ばれて、いい雰囲気をかもしている個別ブースで、まず、いま在職中かどうか、離職予定は具体的にあるのか、どういった希望があるのか、という話をした。

自分は心療内科に通院中で、社会に出られなかった時期もあったことなどをついつい素直に話してしまう朗らかなおじさんだった。

あなたは話し方の物腰がやわらかいし、落ち着いてみえるし、字もきれいだ、発達障害の疑いというのも、あるかもしれないが気にしなくていい。アルバイトだってできていたわけだし、いまの職場でもクビにされるでもなくやっていけてるわけでしょう?もっと自分を好きになって!自分が手を挙げろ!っていったらあげてくれる可愛いやつでしょ?と、自己肯定感の低さを見抜かれ励まされる。それも、勝手に決めつける嫌な感じではなくて、こちらが心を開きやすい感じだった…。

わたしもいつも自分のことを褒めてあげたいけれど、なかなか、レベルの低いことしかできていなくて、、と、つい他と比べてしまってだめになっていた。よく考えると本当に奇跡のようなことだと思う。14歳ころからみんなと同じようにできないことが増えて、というか、できない部分を勉強でカバーしていたのが追いつかなくなって、親にも失望され、つい2013年の秋なんて毎日パブロンオーバードーズして自分をいためつけないと生きていることがやりきれなくて、風呂にも入れず起きられず、夜中に食べ物をあさって、それでも学校には行こうとして、本当に苦しかったし、人間らしく過ごせなかった。そこから比べれば本当によく頑張ったし、本当に奇跡のように生きている。

そういうこと、毎日過ごしていると忘れてしまうから、けっこう泣きそうになった。たまプラーザの駅から離れたあの家の部屋で、垢じみた自分の布団からずっと出られなかった自分がこうして自立してちゃんと仕事している。本当によくやったと思う。

おじさんにすっかり心を開いて、どういう仕事がしていいかわからないとか、いまの職場のこういうところが難しいとか、そういうことをいろいろ相談して、最後に次の予約をして面談が終わった。

あと自分は本当におじさんが好きだなとおもった。今度のおじさん個人ももちろん好きだけれど、それ以上にジャンルとしておじさんが好きというか、安心できる。基本的に若い女は憎悪と羨望の対象で、その次に歳をとった女。その次に若くて声のでかい男が嫌いだ。子供はすきになりたいけれど、子供の声が苦手で、余裕がないときに金切り声をきいたりすると、発狂してしまいそうになって恐ろしい(発達障害者によくあるらしい)。職場でも課長とか課長補佐とか部長とか、数少ないおじさんにばかり寄って行ってしまう…。

「私は落ち着いて見えますが協調性がありません。足並みをそろえて、とか、みんなで一緒に、とか、そういうことは嘘だと思うので信じられませんし無理です。年長の女性が多い職場は避けたいし、そもそも女性が多い職場は避けたいです。あと土日休みで無いと無理です。仕事は仕事でやって、他でストレスを発散したいので。いまは週末も出かけられず本当にムカついているので、下手すると6時間くらい走っている時があります」

今回の面談で一番私がはっきりと発言したのは、唯一このことだと思う。あとは自信がなくて、わからないです、とか、まだ考えてます、自信が無いです、とかばかりだった。唯一はっきりしている仕事に対しての自分の希望、主張、①協調性とババアは無理、②週末は酒が飲みたい、③今は6時間走るほどムカついている…。

この女やべえんじゃねえのか。仕事できんのか?不安になってきた。

 帰り際1階のシニアコーナーをチラ見すると、シルバー人材センター!清掃員!とかがでかく書いてあってなんか凹んだ。でもそれで思い出して、今度武蔵野市のシルバー人材センターのリサイクルショップとか、杉並区のリサイクル事業で売ってる安い家具を見に行こうと思った。3000円とかで本棚売ってるんだよね。杉並区のやってるリサイクルセンターはうちから徒歩で30分くらいの、高井戸の近くにあるらしい。自転車に乗れると便利なのにな。

2016.10.22 Sat. エラー

トライ&エラーの、エラーの日だった。

朝、早起きした。6時に起きた。

昨日風呂にも入らずばったりと寝てしまったので、まずシャワーを浴びて、髪をさらさらに乾かし、さらに調子に乗って朝食をつくった。茹でた豚肉にポン酢をかけて食べ、お粥をあたためて食べたらおなかがいっぱいになった。

どうもこれがいけなかったらしい。

職場に着くと眠くて敵わず、午前中いっぱいは自席でうつらうつらして終わった。幸か不幸か、今日はみんな出張で出払うなどしていて、事務所には反りの合わない上司と私のみ。施設管理課のアルバイトのおばさんに優しく起こしてもらう。上司は起こしてくれない。起こされても怖いけど…。わたしに対して垂直、90度の位置で、充血した目をいつもギョロギョロさせている。

上司は難儀なひとだと思う。難儀なヤツには優しくしたいといつも思っている、わたし自身が難儀な人間だからだ。でも同族嫌悪という言葉もある。そして難儀なひとは面倒臭い。難儀なひと自身には余裕が無いから、お互い思いやれずどうしても上手くいかない。ただ、ここ最近は自分にすこし余裕がでてきたので、なんとなく上司との間に走る空気も以前ほどの緊張感はなくなってきたように感じる。

それでも上司は毎日「ママ〜ッ!」ってすぐにでも涙が決壊して泣き出しそうな顔をしていて、実際頼れる女性職員や優しく接してくれるバブみのある嘱託職員には明らさまに甘えた声を出し媚び始めるので、目の敵にされている部下としては腹が立つ。こっちは同族のあなたの立場を悪くしたくないとも思ってしまうから、なるべく愚痴らず、周囲には話の合わないババアしかおらず、隣の口の臭いひとと電話を共有して口臭をアルコールで拭き拭き、毎日おかまいなしにやってくる窓口応対と事務処理をしているのに、部下のフォローもせずシカトこいたりして、自分は甘えるのかよ!と。だけど、優しくしたいという気持ちもある。アンビバレントだ。

何か立場やタイミングが違えばわたしもああやってあの上司に甘えられる立場だっただろうなと思う。例えばわたしが彼の仕事の愚痴をいつもそっとふぁぼる、インターネットの知り合いだったら?出会いとか関係ってそういうものだ。

午後からは目が覚めて仕事ができた。なんとかこなして新宿へ向かったけれど、正直自分はあまり乗り気でなかった。以前コミティアへ遊びに行った時に、前々からフォローしていた男の人とすこしお茶したのだけれど、そのひとがまたコミティアで東京に遊びに来るので茶でもどうですか、と誘われて、なんとなく断れずに予定を取り付けてしまったんだった。

なんというか、PIZZA OF DEATHを聴いていそうなタイプの太り方。やわらかいタイプの太り方の男の人で、会っている間はオズオズとしていたのに、LINEでいきなり「なんでもきいてねww」みたいにタメ口をきかれてびっくりした。そういうタイプの男の人に好かれ、断って逆恨みされたパターンが何度かある。今回もそうとは言い切れないけれど、そういう予感がしてなんとなく嫌だったけれど断る言葉が思いつかなかった。

これでもだいぶ意思表示できるようになってきたものだ。「嫌です」「行きたく無い」とはっきり言わないでも、断る方法がすこしずつわかるようになってきた。ただ自分は、嘘をつくことは相手に不誠実なのではないか、という恐れと、自分がいいひとに見られたいという見栄が激しくて、やっぱりとっさに断れない時がある。

相手がわたしが指定した店とは近いけど全く別の店で待っていたらしく、待ち合わせにすれ違って元から低かったテンションが下がってしまう。わざわざURL送ったのにな…。向こうから誘ってきたし、twitterやLINEでは饒舌な雰囲気なのに、会うとなにもしゃべらないし、手が震えている。可哀想な気がして話題を振ると、いろいろ詳しく話してくれて内容はすごく面白いのだけれど、わたしの相槌をきいていないから会話がかみ合わない…。「自分は東京も、東京の音楽もよく知っている」「あいつもあいつもあいつもクソ」という話がメインで、なんかやだなーと思いながら「ほんとですかぁ〜」「しらなかったです〜」「はじめてしったぁ〜」を繰り返すキャバ嬢トークをしてしまった。そういうトークの仕方、嘘が伝わらないほど男の人だってバカじゃないとはわかってる。しばらく話して解散したけどなんだか疲れてしまって、こんな風に上から目線になってしまっている自分も嫌になる。最終的になんの会合だったのかよくわからなかったし、しっかりと適度な理由を用意して断ればよかった。

低気圧のせいなのか、喫茶店の途中から歯痛のようなシンシンとした頭痛がしていた。そういえば去年の冬はずっと後頭部に頭痛がしていた。今の職場にはいったばかりの頃だったか、好きなバンドのボーカルに掴みかかってキーボードの女の子に舞台からフロアに突き落とされてたんこぶができたあたりだ。キーボードの子とは今年の夏に和解した。彼女はそのバンドを辞めた。

コミュニケーションはトライ&エラーだ。今日はエラーの日。でもエラーのコミュニケーションもいつか和解したりするし、エラーはずっとエラーのままってわけじゃない。ネットレーベル界隈で再開したnくんだって、初めて会った高校生の時はしゃべれず、手が震えてて、わたしも当時は人と視線さえ合わせることができず、あまり仲良くはなれなかった。いまは会えばお互い仲良く話して酒も飲める。そうやって10年かかってエラーがエラーでなくなることもある。でも自分に負担のないように、断り方のスキルもあげようと思った。

断れないから昔はよく変な男の子についていっちゃったりしていた。うちに帰りたくなかったというのもある。

いまの「界隈」にきてからは大分変わったけれど、自分の人生は、本当に人様にいいように食いものにされてきた人生だ。断ったら嫌われる、人を否定する権利は自分にない、そう思ってしまう。わたしが決断したり決定したりする権利はない。そう思い続けてきた。そして、その瞬間だけでも大切にされたいからインスタントに肉体を投げ出してしまう。

なんてもったいないことをしたのかなあ、10代の自分は。でもそうやってどうにか死を選ばず生き延びた結果としていまの自分があることを自分でほめそやしてやらないと今度こそ二重に死んでしまう。ただ、そうするとついつい「今は辛くても大丈夫!」と、もう危険地帯は抜けたところから安易に苦しんでいる人に向かって爆弾を投げつける人間になってしまいがちだから、そこにも落とし穴が掘られてる。

幸せになりたい。どんどんよくなってゆきたい。そうして、幸せだと感じて、「いろいろ大変だったけれど、父と母に育てられて幸せだった」と、自分の人生と父母のことを肯定したい。ドラマのように言い放ってやりたい、全部自分の努力で過去を捻じ曲げて、幸せな結末から逆算して毒のない人生のエピソードにしてしまいたい。

過去の話はあまり交際相手にしていない。たぶん付き合う前になるべく面白おかしくは話しているけれど、付き合ってからは一緒にいることが楽しいので特に過去の暗い話をする必要が無い。まるで一度も失敗したことがないかのような顔をして、心も体もロンダリングされている感じ。「お前を幸せにします!」と言ってくれたから、ああ幸せになってみようかという気持ちになれた。交際相手の言うことはみんな芯から本当だと信じられる。それで自分を任せる気になれた。身体を投げ出さないでもわたしのことを面白がってくれて、鈍感で顔色をみたりもしないけれどポイントはちゃんと押さえてくれて、向き合ってくれる。一緒にいるだけで楽しい。夜なにもすることがなくてもしりとりして修学旅行の夜みたいに過ごせる。78円のアイスでも二人で映画をみながら食べればハーゲンダッツくらいの美味しさになる。ぼんやりしていると思っていると、さっと気がついて手助けしてくれて、当たり前だという。

いい男だなあ。みんな交際相手の爪を煎じて飲んだほうがいい。上司の飲み物に盛っておこうか。エラーだらけの人生だけれど、いまの交際相手といることは人生で一番の正しい選択だ。英語のcollectという単語がいちばんしっくりくる。

2016.10.20 Thu. 友達100人

うどんのことばかり考えていたのに、うどんを食べなかった一日だった。

このところ調子が良い。それも、すごく極端に良い!というのではなく、普通の状態の平均が上がって、極端に落ちることが無いように感じている。テキパキ動けるようになって、そうなると余計仕事がばかばかしくなってしまってトイレにこもってばかりいる。事務所内の奥まった場所にある部署の女の子が携帯でゲームやってるのをみて、わたしは衆人環視のガラス張りの窓口であんなにストレスフルに、伸びひとつするのだって気を使って働いているのがバカらしくなる。女の子にムカついたというより、ストレスでいっぱいになっている自分がバカバカしくなった。

まともな期間まともな職場で働いていた、という職歴もついた訳だし、転職を前向きに考えようと思った。ここが嫌だから、というネガティヴな考えばかりだったけれど、自立もして職歴もついて社会常識もうっすらとわかって、わたしが考えていることに親が物理的に横から口を挟んでくることは、もう無い。自分の判断で、自分の考えでゆきたいところにいくらでもゆける。そう思ったら少しわくわくした。例えば海外に行ったっていいし、地方で働いてみたっていい。親に話したら反対されそうな仕事だって、住む場所だって、決めてしまえばもうこっちのものだ。

ようやく自分に向き合うことができてきた。

昨日散々不動産会社のサイトをみて、ああ、どこに住むのも自由なんだなと思ってわくわくした。きいたこともない家賃の安い街に住んだっていい。こうでなきゃ、ああでなきゃとがんじがらめになる必要はもうなくて、だからこそ、自分のことだからきちんと考えてきちんと堅実に、勢いだけでなく行動する真摯な気持ちになった。

誰か自分と似たような来歴の子が言ってたが、「自分の人生に向き合えていない」状態が本当に長く、いまもまだ脱却しきってはいない。

で、トイレにこもってLINEをしていると、博多のごぼ天うどんの話になり、あのガリガリしたフリットじみたごぼ天と甘めの出汁にふやけたうどんを食べたい気持ちになって、今夜はうどんにしようとパソコンでうどんのレシピをググりながら仕事していた。

でも、さいきんのわたしは人に会うことの瞬発力を上げているから、職場の隣の隣の駅で漫画家をしている友人に飲みに誘われて、やりとりして10分で合流した。

友人は割とむかしからぽっちゃりした大柄だったのが、ガリガリに痩せて今は私よりも13キロも軽い43キロだと言っていてびっくりした。大きな胸だけ残って華奢な巨乳になっていた。自分はメンタル系で痩せたり太ったりしたとき、そのどちらも指摘されるのが嫌だった。だけど大きくてセクシーなお尻だね、と言われるのは嬉しかった。そういうことを思い出して、華奢巨乳じゃん!スタイルいい!二の腕が無い!最高!と褒めるに徹した。大学を出てすぐフリーとして自立するまでの道をちゃんと築いたセルフプロデュース能力がすごい!など、ひたすら褒めた。雑誌に連載もあって単行本も出るまでに至っているのに、すごく自信を失っているみたいな様子だった。

他愛ない話をしてなんとなく友人の顔色もよくなってよかった。褒めそやしたおかげか、なんか奢ってくれた。家に帰っておなかが減ったけど、昨日のキムチ鍋の残りがあったのでそれを一度沸騰させて食べた。うどんは食べなかった。

人に会っているとやっぱりそれなりに会話の反射能力が鍛えられてくるし、話題も増える。いろいろなひとのいろいろな生活に触れると視界も拓けてくる。よいことだな。でもなんとなく最近交際相手を置いてけぼりにしているような気もしていて申し訳ない。

今週末も人に会う予定が2つ入ってる。今年度下半期だけで、音楽イベントとか以外でのコミュニケーション百人斬り目指そうかな。

9月から数えると約束取り付けたり会いに行ったりして、だいたい10人の人に会ってる。けっこういけそうな気がするな。友達100人いるのかな。

2016.10.17 Mon.

昨夜、交際相手と同級生のmが駅前で飲んでいるというので、「(お弁当つくっちゃったから)今夜はぜったいに自分の部屋に帰るからね!」と念押しして向かったくらいだったのに、今朝お弁当を部屋に忘れて出勤した。むしろ、夕飯の材料を買おうと駅ビルのスーパーに立ち寄るまで、お弁当を作ったことを思い出さなかった。今日の昼休みはムカついて、ムカついて、一人でドトールのミラノサンドを食べてタバコをズバズバ吸っていた。

自分はタバコがなくても無くても生きてゆける、とずっと思っていたのに、さいきんはタバコがないと生活ができない。ムカつく。タバコを吸う。眠たい。タバコを吸う。一仕事終えた。タバコを吸う。緊張する。タバコを吸う。いい季節だ。タバコを吸う。切り替えたい。タバコを吸う。ババアがうるさい。タバコを吸う。

お酒よりも時と場合を選ばずに摂取できるから便利だし、タチが悪い。酒を飲まなくなった分が、タバコに行っている気もする。

母校の人間や、音楽周りのひとに会うと、そのあと仕事に出た時に落ち込んでしまう。考え方の落差が激しすぎる。自分の周りにいるひとたちは、物事ははっきりと言うし、そうでなければ言わない。はっきりしている。遠回しに言うとしても、わたしにわかる文法で成り立っているというか…。うちの係長(女性)と、隣の席のオバサンの遠回しな物言いは、わたしには、何が言いたくてなんのためにその話をしているのかまったくわからない話法なので、この2年近くずっと噛み合わないし戸惑い続けている。

隣の席のオバサンは機嫌のいいときは普通にいい人なのだけれど、コミュニケーションがかみ合わないのと、ストレスがたまってきたり生理が近くなると物言いに悪意がこもるときがあって、それが笑顔でイヤミを言ってきたりするので恐ろしい。遠回しな笑顔のイヤミには、気がついてないふりか、笑顔でやわらかく(でも、被害者ぶらず)謝るかしかない。特に後者は高度な技術が要る。あちらがトゲトゲしくない言い方で伝えているのに下手にハッキリ謝ったりすると、こちらが「被害者感情をむき出しにして相手の立場を追い込もうとしている」と思われかねないからだ。ちゃんと「ここを直してほしい!」「私が依頼しなくても、しっかりメールを読んで、言わないでも対応しておいてほしかった!」などと具体的に改善点を言ってもらえるなら、わたしもそこを改善することができるし、しっかり謝罪もできる。いつもずっとモヤモヤ、イライラしたままだ。そこを曖昧に言うのは、そんな風に「指導」するには曖昧で厚かましい希望をしていたけど、「自分は不利益を被った」という気持ちが強いからだろう。

ちゃんと対応がその場で終わり、誰も損などしていないし、大きな不利益も生じていないのに、「私の期待を裏切った」「あなたの能力が低いから私は苦労している」というようなニュアンスで、「ん〜、○○さんには、ちゃんと伝えないとわからなかったってことなんだね!ちゃんと頼まなくてごめんね!ほら、このメールをみても書いてあるしわかってるかと思ったんだけど!」と2回繰り返して言われた時に、本当に腹が立って、「わたしがメールをきちんと読んで理解せずすみませんでした。対応が無事に済んでよかったですが、わたしがうっかりしていてご迷惑をかけてすみません。だから○○さんがいちいちメールを確認して、気に病む必要はありませんよ!」と言ってトイレに立った。今までで一番うまく反撃したけれど、この人の口ぶりが感染るようでいやだった。

イヤミのタチが悪いところは謝れないところだ。人の心に根を下ろして呪いになる感じ。こんなオバサンにはなりたくないな。イヤミを言うけど、お土産を配ってきたり、アメ食べる?とのど飴を渡してきたり、マニキュア素敵ですねと褒めると貸すよ!といってきたり、旅行の写真を解説つきでずっと見せてきたりする、仲良くしたいような行動をとるのも、よくわかりません。仲良くしたいのか、したくないのかわからない。情緒が不安定なんだなと思う。自分もこうなってしまうのではないか、という恐れがわたしを毎日おびやかしている。

仕事と個人的な仲の良さは別だ。昔のアルバイト先で仕事中すごく仲が良くて仕事ぶりを尊敬していたsさんなんか、未だに尊敬しているし大好きだけれど、隣駅に住んでいるというのに個人的な付き合いはほとんどない。一度飲みにいったけど話すことは特になかった。

「もういい!仕事辞める!」という気持ちが肩甲骨のあたりにわだかまって肩こりをした。お昼休みは一緒の昼食を嘘の理由で断ってドトールにゆき、タバコをがばがば吸った。こういう時に短時間で吸えるので、アメスピからマルボロのウルトラメンソールに銘柄を戻した。自分がタバコくさいとしても、わたしにはもうわからないくらいタバコを吸っている。ドトールでミラノサンドを食べた時も昨日つくったお弁当のことは思い出さなかった。

ただ、漢方薬で気持ちが安定してきているおかげなのか、帰ってきてからも長くはその気持ちを引きずらずに済んだ。テキパキ動けるし、机に向かってこうして文章を書いたり本を読んだりすることも、少しずつできるようになってきた。

今日も、一瞬頭に血が上って、今すぐ辞めたい!と思ったが、気持ちが落ち着いてから、戦略的に仕事を辞めよう、資金繰りや生活の見通しを立てよう、と前向きに考えることができた。

すこしずつだけれど、よくなっているのだと思う。

まずは職場の机を片付けて、万が一自分が突然もう二度と出勤したくなくなっても、だれかがいつでも代理で処分したり、他の記録用書類に収納したりできるように、整理整頓することから始めようと思った。明日はそれの第一歩として、早起きして早く家を出ようと携帯のアラームを早めた。