17/04/03 Mon.

退職はしたが、離職票がまだ届かない。ハローワークにも区役所にもゆけないので、今日はトレンチコートを買いに出ることにした。わたしは買い物が苦手だ。強迫観念にとらわれて、いつも中途半端なものを選んでしまう。きちんと居所、役割の定まった物を持つことが苦手だ。置く場所のない飾り物を買ったり、就職活動にはカジュアルだけれど私服には微妙なパンプスをどちらにも使おうと選んでしまったりして、いつも消耗してきた。洋服も持ち物も、可能性は全部手に入れたくなってしまう。

わたしが手に入れなくても、物の価値は変わらないし、わたしはわたしのスタイルを貫いて、いつも同じような服でもわたしの価値が下がることはない。そのことが、ようやくさいきん頭でわかるようになってきた。いつも違う自分にならなければならない、わたしはわたしのようにしていてはいけない、という焦りが常にある。意味のない焦りだ。

だから、メイクやファッションは悩ましい憧れの友だちという感じがする。好きで憧れてたまらないけど、そのことがわたしを苦しめ冷や汗をかかせる。振り回されている。

わたしの家族もそうした取捨選択が苦手というか、強迫観念にとらわれている。先日祖母の法事で確信した。従姉妹の家族はきちんと喪服として仕立てられた喪服、喪服用の鞄で来たのに対し、わたしの家族は全員間に合わせのチグハグな喪服を着てきた。そういうところだよ、必要なものにきちんと予算を割いたり準備をしない、そういうところだよ!と、心の中で思いながら、白隠禅師和讃を唱えていた。わたしも喪服を買うのをサボってスーツに、ヒートテックに直接カーディガンを着ての参列だったから反省した。

http://www.geocities.jp/sybrma/470hakuin.zazenwasan.html

白隠禅師坐禅和讃、けっこう良いことを言っているので身につまされる。マインドフルネスという感じだ。

現実にきちんと向き合って、そのとき必要なものを揃えられるようになりたい。でも大体そういうときは行き過ぎてしまって、必要以上にお金を使いすぎたりする。今日はトレンチコートしか買わない、予算は十分に取ったし、必要な要件もしっかり自分の中でとらえた。

買い物は苦手だ、喉がカラカラに乾いている。