結婚した

2018.2.11

婚姻届を提出した。
この言い回し、なんなのかと思ったが、土日祝に提出した婚姻届が受理されるのは実際には連休明けであり、その日には証明書も何にも出ない。
だから、提出した、としか言えない。入籍はたぶん出来てる…?って感じだし。
なんにも書類の手続きができないので、まだ実感も何もない。
福々しい、いい名字になった。ちょっとだけ珍しい名字なので、特定されるのが怖い。
新しい名前はなんとなくふっくらと笑顔の女の感じだ。
同居人のお父さんはちょっと涙が滲んでた。
お前たちは、自分たちの生活を二人で頑張って築き上げて、本当に偉かったね。と。
本当にそうだ。
誰も認める人はいない、とわたしは思ってきたけど、私たち二人は、私たち二人の生活をよく頑張った。
お金の管理、洗濯の干し方、皿の洗い方ひとつ取っても大変な道のりだった。その上、生活費も稼いでいる。
喧嘩をしては譲り合い、謝りあい、良くしていくために努力してきた。
本当によく頑張って1年と少し暮らした。そして、それはとても楽しかった。
この人とずっとこうして暮らしていきたい、と思った。
本当によかった。わたしは変な女だけど、夫の親御さんは芯から私を好きでくれているように感じていて、それが私を素直にさせている。
私は素直で騙されやすいから、いつも疑り深く、卑屈になってる。
こんなに、こんなに嬉しいことがあるなんて。
死にたい人に、生きてたらいいことあるよ、なんて、言えない。
夫がいなかったら、一生絶望したまま死んだかもしれないから。
そして、この嬉しいことも、努力と運で維持されるものにしか過ぎないから。
だけど。わたしは、わたし一人は、死ななくてよかった。
死ななくてよかった。生きててよかった。なんども手首を切った。吉祥寺のユザワヤで切り売りのロープを買った。薬をたくさん飲んだ。ひきこもって髪も洗えなかったり軟禁されたりしていた。だけど、死ななくてよかった。
辛くてどうにもならないことが多くて、本当に辛かったし、諦めなかったわけでもなく、もうずっと諦めてたけど、死ななくて良かった。
良かったよ。生きてて良かった。